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年間第28主日メッセージ

  • Fr.Simeon後藤正史
  • 2016年10月9日
  • 読了時間: 2分

 「まことの感謝はまことの信仰から生まれます。」

 感謝することと信仰は、単に関わりがあるということにとどまりません。感謝と信仰は切っても切れないほど、深くつながっていると、今日、イエス様はわたしたちに教えてくださいます。

 重い皮膚病にかかった十人の人が声を張り上げて、イエスにいやしを求めました。その願いにイエスはこたえ、彼らは祭司のところに行く途中で、みないやされましたが、イエスのもとに立ち戻り、ありがとうを言いに来たのはただ一人のサマリア人でした。ほかの九人はいやされた後、何をしていたのでしょうか。いやされてうれしいどころか、なんでこんな目にあったのかと腹を立てていたのかもしれません。また、過去の様々なつらい出来事をあれこれ思い返していたのかもしれません。早速、したい放題にできると街に跳びだしていったかもしれません。

 ここで一つ言えるのは、いやしは必ずしも感謝にはつながらないということです。いやされたとしても、素直に喜び感謝することができず、自己中心の思いや行動にはまり込んでしまう九人の中にわたしたちも入ってしまうでしょう。サマリア人ただ一人、いやしが神様の愛によって、神様の恵みによって実現したとしっかり受けとめることができたのでした。

 ここに神様とわたしたちとの間に真のコラボ、協働、相互の働きが確かにあるかどうかが問われているのではないかと思います。神様はわたしたちを愛しておられ、恵みを注がれます。そのことを信じることができてこそ、神様に素直に感謝することができるのではないでしょうか。わたしたちも、イエス様から「あなたの信仰があなたを救った」と言われた、このサマリア人のように立ち振る舞えるよう、共に励まし合い、支え合いましょう。

 わたしたちは日曜日ごとに主イエス様にぐっと近づくため、教会を訪ねます。わたしたちは信仰によって、聖書の言葉をわたしたちに向けられた神様のみことばとして聞きます。また、信仰によって、パンとブドウ酒を復活のイエス様、最高のたまものとしていただきます。信仰によって、まことの喜び、まことの感謝、まことの力が生まれます。なんとうれしい神のわざでしょうか。

今日、こころ一つに祈りましょう。

 「全能の神様、キリストによって、キリストと共に、キリストのうちに、あなたに賛美と感謝をお捧げします。」

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