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クリスマスの心、核心

  • シメオン 後藤正史神父
  • 2015年12月25日
  • 読了時間: 2分

「クリスマス」、この一語を聞く時、また話す時、人の心に明るい光が灯され、何かしら温かい気持ちになり、何かしら他人にも優しくありたいと思うようにする力が生まれます。それもそのはず、クリス‐マスの前半、クリスは、わたしたちの救い主、私たちに本当の喜び、光をもたらした方キリストを意味します。また、マスはミサ(礼拝)と同じように、祝い、祭りという意味です。私たちに生きる力、まことの光が与えられたことを共に喜ぶことがクリスマス。クリスマスは、普通の祭日とは全く異なり、神様が人間となられたことを記念する日です。宇宙万物と人類を創造された神様が人間となって、私たちの世界に実際に生まれ、私たちと共におられ、共に歩んでくださっておられるということをお祝いします。

福音書記者ヨハネは、神は人間にとっては比較にならない「他者」であることを深く自覚しました。そして「神を見た者はいない」と福音書に書き記しました。しかし、その後すぐ次のように書きました。「父のふところにいる御独り子であるこの方が、神を示されたのである」。さらにヨハネは「神が人となり、今や私たちの間に住む」と私たちにはっきりと分かる仕方で、クリスマスの意味を解き明かしました。私たちの思い、考え、想像をはるかに超える出来事が実現したこと、それがクリスマス。人間の考えで作り上げた神でもなく、ただ近寄りがたい神でもなく、これ以上ない形で私たちをとことん愛しておられる神がそばにおられるとはなんと幸いなことでしょう。

神は幼子のように、私たちに望んでおられます。御自分のことを触って欲しい、見て欲しい、力をもらって欲しいと。私たちはクリスマスに、キリストのご誕生に、神のいつくしみの神のみ顔を知ることができます。神が共におられ、励ましてくださっておられることを忘れることなく、感謝する時はいつもクリスマス。

神のいつくしみの聖年(15年12月8日~16年11月20日)に当たって、降誕された幼子イエスを見つめ、そこから命、希望、愛、美しさをくみ取っていきましょう。

クリスマスの心で2016年、新しい一年を共に過ごしていきましょう。

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